まだまだ終わらないよ!第4回を迎えた大谷刑部のお耽美映画祭。
 今回は第2回で『セバスチャン』を紹介したデレク・ジャーマン監督の『エドワード2世』(1991年/イギリス)です。
 原作はシェイクスピアのご友人の作家クリストファー・マーロウの戯曲です。ちなみにこの人物、映画『恋に落ちたシェイクスピア』にも出てきますが、ホモです。
 イギリスの・王エドワード2世は親友で恋人の青年貴族を重用するあまり王の座を追われ、幽閉されてしまいます。
 恋人も捕らえられて殺され、最後は自身も死刑になるのですが、その死刑方法がケツの穴に真っ赤に焼けた鉄杭を突き刺すというもの...これは見てるだけでも痛い!!
 低予算のため、アラの目立つ部分もありますがそれもデレク・ジャーマンらしい味になっています。
 
  

 

 
***お客様のご感想***
Mさん(24歳/主婦)「なんだか他人事ではないような気がするんだが...これは前世の記憶か何かか、左近?」

 
 
Sさん(44歳/会社員)「左近も同じ思いがしますよ、殿。仕事に恋愛は持ち込むなってことですなぁ。」

 
 
Kさん(26歳/前衛日本画家)「愛することへの偏見、そして迫害。王の純粋な愛に心が打たれる。冒頭のファックシーンが個人的には気に入っている(見事な合体シーンがあります:大谷)」

 
 
Yさん(22歳/大学院生)「痛いっ、それは痛い。なんだかケツの辺りがむずむずしてきましたっ!」

 
 
Hさん(16歳/女子高生)「内側から焼いてもソーセージっていうのかしらね。」

 
  

 
 監督はこの作品を通してゲイに対する不等な差別を描きたかったらしく実際デレク・ジャーマンの遺書ともいうべきエッセイ集『危険は承知―デレク・ジャーマンの遺言』ではセクシャルマイノリティである自身への偏見や迫害の体験を語り尽くしています。(ちょっと“僕のいじめられ日記”ちっく)
イギリスにおけるゲイの権利ついては時勢が変わりつつあると思いますがちょっと前までホモで死刑もあり、だったとか...。
 全ての愛し合う恋人達が幸せに暮らせる日々を願って。今回はちょっと社会派のお耽美映画祭でした。
 今後も不定期に開催していきますので詳しくは店内の掲示をご覧ください。
 
 

 

店主・大谷 
 
 

  
カフェ・ド・関ヶ原
Books+Coffe+Wine
open 11:00-23:00