コーヒー・トーク。
「随分と混んでいるな。」
「開店当日ですからね。俺は..カフェ・アメリカーノ。殿は?」
「そうだな、プレミアムホットチョコレートをもらおう。ミルクと砂糖アリアリで。
しかし我が街にもついにス○バができたか。感慨深いな。」
「こんな時こそ大谷殿のお店に行かれなくて良いのですか?」
「あいつの店のコーヒーは苦いのだ。(当たり前)ウィンナコーヒーすら無糖なんてあり得ん。」
「では殿はいつも何を召し上がっていたのです?コーヒーがダメならば飲むものがないでしょうに。」
「俺はホットスチームミルク専門だからな。あいつの店のコーヒーは一度も飲んだ事がない。」
(コーヒー専門店の常連ながら、まさに外道!)
「だいたい店の名前からして集客意欲ゼロだ。」
「まぁ趣味でやってるようなお店ですからね。」
「それが最近、いよいよ経営がヤバいとかでここらで一発イベントとやらを考えているらしい。」
「ほう。それなりにやる気はあるんですな。」
「なんでもそれが“めいどきっさでー”とかで。
俺にも計算外のことがあって、左近、“めいどきっさ”ってなんだ?」
「...殿、まさかそのイベントに誘われたりなんかしてませんよね?」
「大谷が困っているのだ。見放すのは常連として義に反する。なんだか知らんがオッケーして来た。」
「とぉのぉぉぉぉ...。」
「なっ、なんだ左近。40過ぎの男が往来で泣くなっ!怖い!」
「左近は泣いているのではありません!殿が情け無いのです!!」
「俺のどこが情け無いと!?」
「“めいどきっさ”のひとつやふたつ、左近が手取り足取り教えて差し上げます!
何故、もっと早くご相談くださらなんだか。」
「そ、そうか。なんだかひっかかる言い回しも含まれているような気がせんでもないが、左近、頼りにしている。」
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